スミスフィールド・フーズ、新たな気候変動対策を発表
タンパク質製造・食品加工会社のスミスフィールド・フーズは、6月2日、持続可能な社会に向けた新たな公約を発表しました。持続可能なサプライチェーンと再生可能エネルギーの調達が対象となっており、具体的には、2030年までに温室効果ガスの排出量を30%削減することや、電力の50%を太陽光や風力などの再生可能エネルギーで賄うことなどが含まれています。
長年にわたる多様な取り組み
スミスフィールド社は長年持続可能性への永続的な取り組みを行ってきました。今回の新たな公約では2016年に設定した「25-by-25」という目標に基づき、スコープ1~3の温室効果ガス排出量を25%削減することを目指します。これは、世界の道路から100万台以上の自動車を取り除くか、2億1,600万本の木を新たに植えることに相当します。
また、2020年9月には2030年までにカーボンマイナス達成を目標にしており、今回の公約でも大気中から排出される炭素量よりも多くの炭素を除去することを目指しています。
スミスフィールド社はさらに、地球温暖化を1.5℃に抑えるべく企業に設定を求める、SBTi(Science Based Targets initiative)が主導する呼びかけに参加したと発表しました。
持続可能性に関する新たな目標
今回の気候変動対策に関する新たな公約は、同社の「2020年サステナビリティ・インパクト・レポート」の発表と同時に行われました。この報告書では持続可能性に関する様々な目標が紹介されています。例えば、スミスフィールド社の代表的な飢餓救済イニシアチブであるHelping Hungry Homesを通じて、2025年までに全米で1億食分のタンパク質を寄付するという誓約などが挙げられます。
スミスフィールド・フーズの最高サステナビリティ責任者(CSO,Chief Sustainability Officer)であるスチュワート・リース氏は次のように述べています。
「当社の最新の気候目標、新たに追加された優先事項、および新たな公約は、20年近くにわたる持続可能性のリーダーシップに基づいています。今回の報告書は、これまでの進捗状況を反映するとともに、農場から施設、食卓に至るまでの持続可能な活動をさらに向上させることを目的とした、将来に向けた重要で新しい戦略的優先事項を示しています。」