アフリカの化石燃料事業への投資は今やリスクが高い?

アフリカでの鉱床開発を検討している欧米の化石燃料企業は、世界が気候変動への取り組みを進める中で他の大陸と同様に規制措置の大きなリスクを考慮する必要があると、米国の気候特使が語りました。アフリカでは化石燃料からの脱却が進んでおり、石炭火力発電所などの施設は座礁資産になる可能性が高いのです。

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アフリカで進む、化石燃料脱却の動き

南アフリカに滞在する米国のジョナサン・パーシング気候担当副特使は、欧米の投資家に対し、アフリカでも他の地域でも、化石燃料が良い商機であるかどうかを再検討するよう求めました。

パーシング氏は、仮想メディアブリーフィングで、欧米の石油・ガス企業がアフリカでの鉱床開発を急いでいることについて質問され、「規制や金融面でのリスクがあり、それはますます明確になってきていると思います。石油・ガスへの投資を考えているのなら座礁した資産を残すことになる可能性を検討しなければなりません。中国でさえ海外での石炭発電所の建設を中止することを約束したばかりです。」と述べています。

同氏は、来月スコットランドのグラスゴーで開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)に向けて、世界の気候変動への取り組みを強化する一環としてアフリカ諸国を訪問しています。また、英国、ドイツ、フランスの気候変動に関する特使も南アフリカに滞在しています。

資金面での課題こそあれ、アフリカは大きな可能性を秘めている

アフリカ大陸で最大の温室効果ガス排出国であり、石炭火力発電への依存度が高いことから世界第12位の規模を誇る南アフリカは、特使に対し、エネルギー転換のための大規模な支援が必要であると述べました。 南アフリカは電力の80%以上を石炭でまかなっており、負債を抱えた国営電力会社Eskomは、石炭をよりクリーンな代替エネルギーに置き換えるために数十億ドルを必要としています。

英国のCOP26特使であるジョン・マートン氏は、南アフリカのジャーナリストに対し、英国は技術支援を提供し民間投資家を呼び込むことができると述べました。この日の会議では、石炭以外にも、炭素排出量ゼロの運輸部門、エネルギー効率の向上、グリーン水素などの問題が話し合われたとのことです。

非営利団体カーボン・ディスクロージャー・プロジェクトによると、アフリカは温室効果ガス排出量のわずか3.8%を占めるにすぎません。しかしパーシング氏は、アフリカは最も急速に成長している大陸であると指摘しています。多くの地域で、古い炭素ベースの技術を「飛び越えて」自然エネルギーを取り入れることができるとし、以下のように述べています。

「欧米の高炭素社会の方向に進む必要はありません。アフリカは、自然エネルギーに転換し、いち早くその先の低炭素社会に進むことができるのです。」
参考記事:Fossil fuel firms investing in Africa face risk of regulatory action, US climate envoy says – DNyuz

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