イギリス 2040年までに国内航空をネットゼロへ

bannar

イギリス政府は2022年7月26日、「ジェットゼロ戦略」と呼ばれる計画を発表しました。この計画では、航空排出量が2019年のパンデミック前の水準に二度と達しないようにするための道筋を明らかにしています。

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2040年までにネットゼロの達成を目指す

イギリスの「ジェットゼロ戦略」は、航空部門の脱炭素化を図りながら、人々が飛行機を使い続けられるようにするためのものです。計画の中では、2040年までに国内航空をネットゼロにすることを目指し、2030年までには従来の航空燃料に持続可能な航空燃料を最低10%混合することを義務付けています。また、計画は5年ごとの見直しを予定しています。

この戦略では、イギリスの航空インフラとシステムの効率と知識の向上、ゼロエミッション航空機の開発支援、消費者が自ら持続可能な旅行を選択するためのリソース提供の改善、持続可能な航空燃料(SAF)への投資の拡大など、いくつか重要なポイントが強調されています。この中で特に関心を集めているのは、SAFへの投資拡大です。イギリス政府は2025年までに商業規模のSAFブランドを5つ持つことを約束しています。

実際の解決策を示していないという批判も

しかし一方で、気候変動運動家からは、イギリス政府の「ジェットゼロ戦略」に対して批判の声も上がっています。ヨーロッパの環境保護運動団体であるTransport&Environment(T&E)は、政府が航空業界の持続可能な変革のための実際の解決策をまったく提示していないと批判しました。また、SAFの中には、益よりも害の方が大きいものもあり、この計画は数十年にわたる需要拡大を前提にしていると主張しています。

航空機メーカーのエアバスによると、SAFとは再生可能な原料から作られたエネルギー源を指します。もっとも一般的な原料は、農産物をベースにしたものや、使用済みの食用油や動物性脂肪なため、SAFの利用が増えれば森林の大幅な伐採を招き、食料生産に欠かせない農作物が圧迫されるという大きな懸念があります。

こういった懸念はあるものの、マンチェスター空港グループ(MAG)のチャーリー・コーニッシュCEOは、この戦略を称賛しています。コーニッシュ氏は、「ジェットゼロ戦略」は、より持続可能な未来の構築に向けた業界全体の取り組みが政府によって重要視された結果であると述べました。

参考記事:
>>https://simpleflying.com/uk-government-jet-zero-scheme-guide/
>>https://www.cnbc.com/2022/07/19/jet-zero-uk-outlines-net-zero-aviation-plan-on-hottest-ever-day.html

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