電柱に充電器を設置することがEV普及に繋がる?
アメリカのマサチューセッツ州のメルローズは、東海岸で初めて電柱設置型のEV用充電器を導入した都市です。充電がより身近になることで、EVを選ぶ人が急増するかもしれません。
目的はEVの普及拡大と設置コスト削減
マサチューセッツ州にあるメルローズでは、地元の電力会社であるナショナル・グリッドと協力して、町中の10か所に16基の電柱設置型のEV用充電器を導入しました。ナショナル・グリッドによると、メルローズの充電器は地域初で、EVの普及拡大や設置コスト削減を目的としているといいます。
電柱に充電器を設置することは、個人のガレージや駐車場を所有していないEVドライバーにとっては、大きなメリットとなります。また、充電器を地面ではなく電柱に設置することで、設置の際に地面を掘る必要がなくなるため、設置コストの7割を削減することができます。
充電スポットを増やすことが利用拡大の鍵
多くの人がEVへの乗り換えをためらう理由の1つに、外出中の充電スポットの有無が挙げられます。2012年から2018年の間にEVを購入した、カリフォルニア州に住む人々を対象にした調査では、5人に1人が充電の不便さを理由にガソリン車に切り替えたことがわかりました。
ジョー・バイデン大統領が掲げていた1兆ドル規模のインフラ投資法案は、アメリカ内のEV充電インフラの不足に対処することを視野に入れ、充電スタンドの全国ネットワークに75億ドルの連邦補助金を提供するものでした。しかし、これはバイデン氏が当初希望していた50万基の充電スタンドを整備するには不十分な数字です。
メルローズ市長のポール・ブロデュ―ア氏は、ナショナル・グリッドのプレスリリースにおいて、EV充電器の設置について「電柱設置型のEV用充電器を導入することは、私たちのコミュニティにおけるEV普及、排出量の相殺、そして2050年のネットゼロ目標に近づくための重要なステップである」と述べています。
参考記事:
>>https://www.businessinsider.com/pole-mounted-ev-chargers-may-get-more-driving-electric-cars-2022-8
>>https://www.theverge.com/2022/8/12/23301826/pole-mounted-chargers-ev-electric-vehicles-melrose-boston