中国、気候変動対策のために海洋炭素吸収源の拡大を目指す

中国の当局は、海洋の「炭素吸収源」を増やし海洋生態系の気候変動への耐性を強化すると発表しました。今回の発表は、気候変動対策として、2060年までに温室効果ガス排出量をゼロにするという公約の一環です。

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炭素吸収とは?海洋生態を保護し、気候変動問題の解決を助ける

炭素吸収源とは、大気中から抽出した炭素を蓄えることができる自然または人工の貯留層のことです。世界最大の温室効果ガス排出国である中国は、森林吸収量を2005年比で60億㎥増加させることを目標としています。しかし、中国では、土地が不足し森林や自然保護区、耕作地などの利用可能なスペースを最大限に活用しようとしています。そのため、広大な領海を活用して「青の吸収源」の可能性を高めようとしているのです。

環境省海洋生態環境局の副局長である張志峰氏は、記者会見で「海洋の環境を維持しその炭素吸収能力を着実に向上させることは、気候変動対策に関する目標を達成するための重要な課題です。」と述べました。

環境省は、現在起草している2021~2025年に渡る海洋生態環境保護計画において、海洋生態の回復促進、海洋炭素吸収量のモニタリング及び評価、気候変動への耐性を目指すよう地方政府に働きかけています。

サンゴ礁やマングローブを保護するために、市場規模での炭素吸収を

中国は、特に渤海湾や長江デルタ付近の沿岸部の水質を改善しようとしており、サンゴ礁やマングローブ、藻場などを保護するための生態保護区を設けています。しかし、環境省のデータによると、2020年には監視対象となっている24の海洋生態系のうち17の生態系が「亜健康」または「不健康」な状態にあり、海洋生物の数も通常の範囲を下回っていました。さらに今年7月には、集約的な農業と有機物の増加が原因で東部の港湾都市・青島で過去最悪規模の藻類が発生、約6万㎢の地域が有害な緑の海藻で覆われました。

沿岸部の浙江省では、炭素吸収能力の向上を目的とした藻類や貝類の繁殖施設を増設する予定で、2021年から2025年にかけて、炭素吸収製品を省内の炭素吸収取引市場に投入することを検討しています。

参考記事:China to pursue bigger ocean carbon sinks to help meet climate goals | 98.5 The River | Classic Rock | Terre Haute, IN (985theriver.com)

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