発電能力維持しつつ再生可能エネルギーへの転換を、カナダの電力会社トランスアルタのプロジェクト

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カナダの大手電力会社トランスアルタ社は、アルバータ州ワバムン近郊のアルバータ・サーマル発電施設において、計画されていた3回に渡る石炭から再生可能エネルギーへの転換のうち2回目を完了したことを発表しました。

目次

発電能力を維持しつつ、クリーンなエネルギーへの転換を

石炭エネルギーから自然エネルギーへの転換により、現在の発電能力を維持しつつ2021年には二酸化炭素排出量の約1.04トンから約0.51トンへの削減を実現しました。

トランスアルタ社社長兼CEOのジョン・コシニオリス氏は、以下のように述べています。
「キープヒルズ2号機(KH2)の石炭から天然ガスへの完全転換は、トランスアルタ社が石炭エネルギーからの移行を進める上で重要なマイルストーンです。2021年末までにアルバータ州で100%クリーンな電力を供給するという計画に向けて新たな一歩を踏み出せたことを嬉しく思います。」

さらに彼によると、このプロジェクトは、アルバータ州の安全で信頼できる低コストの電力に対するニーズを満たすだけでなく、クリーンな発電に焦点を当てた同社のサステナビリティ目標を達成するための取組でもあるとのことです。
KH2のエネルギー転換に3,150万ドル、システムアップグレードやガスインフラ、メンテナンスに6,470万ドルを投じた計9,600万ドル超の投資は、地元やカナダ全体の経済にも大きな影響を与えました。ピーク時には、KH2のプロジェクトを完了するために800人近くの追加雇用を生んだのです。
KH2のエネルギー転換は、2021年2月に成功したSundance 6号機(SD6)に続く、同社の2つ目のガス化プロジェクトです。SD6号機とKH2号機は、それぞれ401MWと395MWの発電容量を維持します。また、今年後半には、キープヒルズ3号機の転換を完了する予定です。

パリ協定の目標達成に向けて、企業の取組から貢献

このプロジェクトは、2030年までに年間の温室効果ガス排出量を2015年比で60%(1970万トン)削減し、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという目標達成に向けたトランスアルタ社の新たな一歩です。2030年の目標を達成することで、同社のパフォーマンスは、カナダのパリ協定で定めた目標である2030年までの40〜45%削減を上回ることになります。

パリ協定の具体的な合意内容については下記の記事をご参照ください。
トランスアルタ社はこれまでに年間2,500万トンの温室効果ガスを削減しており、これは2030年までに2005年比で2億9,200万トンから3億2,900万トンを削減するというカナダの目標の約8%に相当します。この成果は、広範な水力発電や風力発電を含むトランスアルタ社の管理する多様な発電施設によって、同社がクリーンな電力の供給者としてカナダをリードしていることを意味していると言えるでしょう。

参考記事:
prnewswire | Caelus Green Room

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