カナダ、アルファルファの生育環境改善のためカーボンオフセットシステム開発

カナダ政府は今年7月、Canadian Forage and Grassland Association(CFGA)に対して260万ドル以上の投資を行い、人工知能を用いたアルファルファ生育の評価・改善及び、カナダの草地のカーボンオフセットシステム開発に関するプロジェクトを支援することを発表しました。アルファルファは、二酸化炭素の回収・固定、土壌への栄養分の還元、土壌の健全性向上といった効用を持つ重要な飼料作物です。日本では、ムラサキウマゴヤシと呼ばれます。

目次

資金配分や成果の見込みは?

カナダ政府は、人工知能を用いて、アルファルファ畑の収穫量と飼料の栄養価を向上させるツールを開発するために、最大99万8,185ドルを拠出しています。このツールは、アルファルファの収量に影響を与える要因を特定し、収穫量と栄養価を予測するためのものです。

また、データと遠隔画像を人工知能と組み合わせ、アルファルファの冬期生存率と持続性を改善するツールの開発に最大99万6,190ドル、さらに、温室効果ガスの排出量削減とカナダの草原の保持への貢献を目的とした農家がカーボンクレジットを販売するためのシステム開発に最大62万1,572ドルを援助します。
カーボンオフセットは、削減しきれなかった温室効果ガスの排出量を、別の場所での吸収・削減活動によって埋め合わせるという考え方です。
カーボンオフセットにはクレジット制度が用いられますが、これは、削減・吸収された温室効果ガスをクレジットと呼ばれる市場で取引される形に換えて売買する仕組みです。

下記の記事をご参照ください。
>>カーボンオフセットとは?事例と用語をわかりやすく解説! (netzeronow.jp)
>>J-クレジット制度とは?導入方法やメリットをわかりやすく解説 | NET ZERO NOW

CFGAは、このプロジェクトによって5,000ヘクタール以上のカナダの草原が保護され、またカーボンオフセットによって1万トンの二酸化炭素が削減されると見込んでいます。

作物生産の効率化と温室効果ガス排出量削減を叶える、一石二鳥のプロジェクト

カナダ フォレージ&グラスランド協会 エグゼクティブ・ディレクター Cedric MacLeod氏は、このプロジェクトに関して以下のように述べています。

「本協会は、AAFCのカナダ農業戦略優先プログラムからの資金提供に大変期待しています。アルファルファは、カナダの他の多くの農業部門を養う重要な原料です。この資金は、アルファルファの生産を助けるための貴重なツールを飼料生産者に提供するのに役立つでしょう。」

今回のプロジェクトは、上記のように、農家がアルファルファの生産をより効率化し農業部門の発展に貢献すると同時に、カーボンオフセットによって温室効果ガスの排出を削減します。カナダ政府は、農家が飼料の収穫量を向上させるための新しい手段を提供し、農業部門において持続可能な開発を可能にすることを約束したのです。

参考記事:CNW – Core Magazines

この記事をSNSでシェア
目次
閉じる