G7が石炭融資の停止を決定

bannar

「地獄の沙汰も金次第」ということわざがある通り、お金は世界を救うことも、また滅ぼすこともできると言われています。世界銀行やアイルランド政府など、活動家たちを中心に、世界は石炭の資金調達に注目することで、深刻な気候危機を利用して利益を得ている人々を止めようと努力してきました。

今回のG7の公式声明の中には、政府は今後一切石炭に対しての金融援助を行わないという、次のような明確な文書が書かれています。

「…終りが見えない石炭火力発電への投資は、パリ協定が定めた世界平均気温を1.5℃に抑えるという目的を達成する妨げになるとして、中止しなければなりません。また、2021年末までには国際火力発電に対する政府の直接的な支援も終わらせることを目指しています。」

石炭VS地球温暖化対策

石炭融資の停止が奨励されている理由はいくつかありますが、その中の1つをご紹介します。

それは、石炭に費やすお金が少なくなるということは、生産され燃焼される石炭の量が減る、という単純な理由です。これは二酸化炭素排出量を大幅に下げ、地球温暖化対策に直接繋がることになります。オーストラリアや中国は特にこの政策の足を引っ張っているのですが、今回の声明をはじめとし、G7が着実にそれらの国々に圧力をかけていることは間違いないでしょう。

それほど昔のことではありませんが、気候や環境問題に注目している人々は資金調達は、石炭やほかの化石燃料に支えられているという事実を受け入れざるを得ませんでした。しかし、それでも着実にその現実は変化しつつあります。

まだ十分ではなくやるべきことも山積みですが、今回のような声明は数年前まではありえませんでした。その大きな一歩に環境問題の関係者たちは勇気づけられています。石炭の気候問題はほかのさまざまな業界でも話題になっていることから、今回のような声明が今後数ヶ月及び数年で最後の発表にはならないでしょう。

社会全体で環境問題に取り組むことが未来への投資に

個人単位で環境に配慮した行動を起こすことももちろん重要ですが、社会全体・国全体で環境問題に取り組んでいくということは未来への重要な投資になると思いました。誰もが「このままではいけない」という危機的意識を持ち、行動する世の中になりつつあると感じます。この変化を一時的なものではなく持続的なものにするためには、国単位で協力し、国民はもちろん、ほかの国々を引っ張っていくべきだと考えます。

参考文献

「G7 Countries to End Coal Financing This Year」,Treehugger.https://www.treehugger.com/g7-countries-end-coal-financing-this-year-5186017 (閲覧日6月14日)

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