グリーンウォッシュとは?意味と過去の事例・騙されないための10の見分け方

グリーンウォッシュとは、おもに企業が広告の際におこなう見せかけだけのエコ、環境配慮、環境保護に熱心なことを指します。本記事では、消費者は騙されないために、企業は意図せずグリーンウォッシュしないために、言葉の意味を深く説明すると同時に、過去の事例と気を付けるべき10の基準を紹介します。

目次

グリーンウォッシュとは?

「グリーンウォッシュ(Green Washing)」とは「グリーン(=環境)」と「ホワイトウォッシング(=うわべを飾っている・ごまかす)」の2つの言葉を合わせた造語です。おもに企業がおこなう、環境に配慮しているという嘘の活動や広告などの、見かけだけのエコのことを指します。この言葉は、1980年代のアメリカの環境活動家たちの間で生まれました。

なぜグリーンウォッシュは良くないのか

環境に配慮した経営、商品、サービスなどは消費者や投資者へのアピールとなり、ブランドイメージの向上に大きく関わります。そこで、偽の報告や広告を出し、環境意識の高い消費者を騙そうとする事例が発生するようになりました。

どんなことがグリーンウォッシュ?

グリーンウォッシュを避けるように、と言われてもピンとこない方が多いと思います。そのときは、次の4つのことに注目してみてください。

  1. なにも関係のない環境を意識した緑色の画像が、サービスや商品に使われている
  2. 「認証済み」や「省エネ」、「エコ」といった根拠のない記載がある
  3. 隠されたトレードオフ:サービスや商品を作り、提供するまでの間でCO2を大量に排出しているという真実を隠している
  4. 無関係な訴求:例えば、数年前に使用が禁止された化学製品を「使っていない」とアピールするような、意味のない記載

参考:グリーンウォッシュ(グリーンウォッシング)とは? (ideasforgood.jp)

グリーンウォッシュの事例

実際に、大手企業も過去にグリーンウォッシュの疑いを指摘されています。本章では、代表的な3つの企業のグリーンウォッシュを説明していきます。

3つの企業のグリーンウォッシュの事例

マクドナルド

マクドナルドは、2009年の欧州にて、赤と黄色のロゴを緑と黄色に変更しました。これは、「エコ=グリーン」という世間のイメージを悪用したと指摘されました。

さらに、提供する際のストローもプラスチックから紙製に変え、「100%リサイクル可能」とアピールしたことが話題を呼びました。しかしフタを開けると、紙製ストローはリサイクルせずにすべて廃棄しており、紙製ストローは厚すぎるためリサイクルが難しいということがわかりました。

参考:グリーンウォッシュとは?事例と見抜くための10のチェックリスト (myethicalchoice.com)

H&M

H&Mでは、サステイナブルをうたった販売や宣伝が根拠のないものとして、ノルウェーの消費者庁から指摘を受けたことが話題となりました。今現在はサスティナブルファッションの実現に向けて努力していますが、見かけだけのエコを利用し利益をあげようとした姿は、批判の的となりました。

参考:グリーンウォッシュとは?事例と見抜くための10のチェックリスト (myethicalchoice.com)

コカ・コーラ

コカ・コーラは、自社の広告の中で「大切な地球」や「無駄のない世界」と環境への配慮をアピールしていました。しかし実際は、3年連続で世界中でもっとも深刻なプラスチック汚染を引き起こしていることが、Break Free From Plasticの調査により明らかになりました。

参考:DEMANDING CORPORATE ACCOUNTABILITY FOR PLASTIC POLLUTION (breakfreefromplastic.org)

グリーンウォッシュの7つの罪

グリーンウォッシュを見分けるため、アメリカの第三者安全科学機関であるUL.Incは次の3つの「罪」を紹介しています。

グリーンウォッシュの7つの罪

隠れたトレードオフの罪

例え製品そのものが環境に優しいものからできていても、その製品を作る過程で温室効果ガスを大量排出している場合があります。

証明しないことの罪

根拠や裏付けのないまま「エコ」をうたう記載が頻出しています。消費者の誤解を招くような、範囲や定義があいまいな表示のことを指します。

あいまいさの罪

消費者の誤解を招くような、範囲や定義があいまいな表示のことを指します。

偽りのラベル崇拝の罪

環境への配慮ができていると、第三者の機関に認められている、という偽装表示をしているという場合があります。

的外れの罪

例えそれが真実であっても、環境へ配慮した製品やサービスを求める消費者にとっては、役に立たない主張のことです。

「かろうじてよい」の罪

例え製品自体のアピールが真実でも、製品全体のカテゴリーが環境に悪影響を与えていることが多くあります。有機タバコや、低燃費のスポーツカーなどが例に挙げられます。

嘘をつく罪

「環境に配慮している」と嘘の広告や報告のことです。これはグリーンウォッシュの初歩的な事柄です。

出典:Sins of Greenwashing (ul.com)

グリーンウォッシュの見分け方・10の基準

本章では、悪質なグリーンウォッシュを見分ける10の基準を紹介します。

曖昧な表現を使っている

「エコフレンドリー」といった安直で、意味や定義があいまいなものには注意してください。

グリーンな製品の製造裏はエコではない

開発や販売を行っている会社の、裏事実を知ることが大切です。もしその製品がエコな商品だったとしても、その工場からは大量の空気汚染物質が垂れ流しになっているかもしれません。

暗喩する画像や図を使っている

環境に良さそうなイメージを抱かせる画像が使われている場合です。工場の設備や備品から草花が咲いている画像などは、特に注意が必要です。

関係のない主張をしている

小規模な環境慈善活動を大げさにアピールしていることがあります。そのことを強く強調しているものの、実際には環境にはなにも良い影響がない場合が多いです。

競合の中で一番であるという主張をしている

「同業者の中ではトップである」という主張にも注意が必要になります。実際は事実ではなかったり、どんぐりの背比べである場合が多くあります。

信用できない

有機タバコのように、タバコ自体が危険なものだとしても、「グリーン化」することで環境や身体に優しいと消費者に錯覚させることがあります。

専門用語を使っている

科学者や専門家のみがわかる用語や情報を羅列し、信頼度を高めようとしている事例もあります。消費者に理解できなければ、無意味です。

第三者の機関からの認証や推薦を謳っている

「環境に優しい」と第三者の機関に認めてもらったという虚偽の表示をしている可能性があります。

証拠がない

例えその情報が正しくても証拠や根拠がなく、本当に正しいのか、またはそうではないのか、ということがわからない商品にも注意してください。

明らかな嘘

捏造された、嘘の情報を並べている可能性があります。

出典:Selling Sustainability PRIMER FOR MARKETERS (wearefuterra.com)

まとめ|グリーンウォッシュに注意しよう

世界中が脱炭素化に向けて取り組んでいる中、環境に配慮した製品やサービスが強く求められるようになりました。それにともない、偽のエコをうたう商品が世に出ることが増えています。これを防ぐには、企業の努力、そして消費者のリテラシーが問われます。これ以上グリーンウォッシュが広がらないように、双方が意識していきましょう。

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