商船三井、環境に配慮した新たな計画を発表
日本の大手海運会社である商船三井(MOL)は、環境に配慮した戦略を加速させるべく、6月18日に「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」という新たな計画を発表しました。これは、2020年6月に発表した「商船三井グループ 環境ビジョン2.0」をアップグレードしたもので、2050年までに温室効果ガスを全く排出しないオペレーションの達成を目指します。
この計画では、「加速する世界のトレンドや技術革新に対応して、より高い目標を設定して環境問題に取り組む」とし、さらに、「海洋環境の保全、生物多様性の保護、大気汚染の防止など、重要性の高い課題への解決策を提供し続け、気候変動に最大限の緊急性を持って取り組んでいく」としています。
ハードセイル(硬翼帆)とビッグデータの活用
この計画の一環として、商船三井は環境にやさしい技術の開発を続けています。具体的には、日本-北米航路で8%の排出量削減が可能なシングルハードセイル(硬翼帆)を貨物船に装備することを検討しています。
さらに、2022年には、ハードセイルをコンテナ船とばら積み貨物船の全船に導入することを目指しています。
また、大学との共同研究では、ビッグデータを活用した船舶運航を強化しています。「最先端の流体解析やAI解析」を活用することで、船舶運航の効率化と排出量の削減を進めていきます。
持続可能な未来のために
商船三井グループは、社会の持続可能な発展と自然の保護に貢献することで、人々の生活を支え、豊かな未来を築いていくことを目指しています。
2050年までに温室効果ガスの排出量を正味ゼロにするべく、この新たな計画を基盤として、商船三井グループは総力を挙げてこれからも取り組んでいくそうです。
参考記事:https://www.porttechnology.org/news/mol-launches-new-eco-strategy-using-hard-sails-and-big-data/