COP26後、企業の間でグリーン電力証書の需要が急増

bannar

アジアのグリーン電力証書取引所T-RECs.aiの責任者は、11月にグラスゴーで開かれたCOP26を受けて、多国籍企業やIT業界、金融業界で二酸化炭素排出量の削減を求める企業が増えていると述べました。

グリーン電力証書(REC)とは、再生可能エネルギーによって生まれた電力を、環境保護に貢献するものであるとして証明するためのものです。詳しくは下記の「グリーン電力証書とは?」の記事をご参照ください。

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カーボンオフセットは企業に大きな利益をもたらす?

COP26では、企業は温室効果ガス排出量を見直すことで金銭的な利益を得られ、そうしなければ損失を被ることが明示されました。
その結果、企業の間で、グリーン電力証書(REC)の需要が高まっています。実際にシンガポールに拠点を置くグリーン電力証書取引所では、今年シンガポールの電力消費量の半分に相当する2,000万個のRECの需要がありました。しかし、同取引所では、50万枚の証明書の需要しか満たすことができなかったようです。

証書取引所の責任者は、供給には限界があると述べ、地域のより多くのグリーン電力供給者にクレジットを登録してもらうための取り組みを強化していると述べました。同取引所は、来年には1,000万個、2025年には1億個のRECを発行することを目標としており、20%の株式を売却するために交渉を進めています。

T-RECs.aiとは?国営の電力会社も利用するグリーン電力証書取引所

RECは、再生可能エネルギー発電所に金銭的支援をもたらし、化石燃料を使用した事業から排出される二酸化炭素を相殺することができるものです。その中には、アップル、ダノン、グーグル、ナイキなどの、再生可能エネルギーを100%使用することを約束したRE100に属する企業もあります。

T-RECs.aiは、再生可能エネルギー発電事業者に代わってRECの登録を行う取引所で、その証明書が自社で販売されることで手数料を得ることができます。同取引所は現在、フランス、中国、マレーシア、タイの国営電力会社と取引中です。 

多国籍企業の中には、二酸化炭素の排出量を相殺するために、アジアの企業にRECの購入を義務付けているものもあります。この取引所を利用することで、事業拠点に応じてさまざまな場所からさまざまな種類のRECを購入することができるのです。各RECの価格は通常、発電場所に応じて3ドルから30ドルの範囲で設定されています。また、企業の事業でどのくらい温室効果ガスが排出されているかを正確に把握するために、この取引所では、購入者が衛星画像を使って各証明書を発電所の所在地まで追跡することができるようです。

世界中で温室効果ガス排出量削減への意識が高まっているなか、このようなサポートは企業にとって大きな助けになるでしょう。すべての企業が積極的にこのような取引所を利用して、カーボンオフセットに取り組むべきです。

参考記事
>>More companies in Asia seek carbon offsets after COP26 -industry exec | Reuters

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