Climate Neutral Now とは?概要やメリット、参加方法から具体的な内容まで詳しく説明

bannar

Climate Neutral Nowとは国連の気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)事務局(UN Climate Change)により2015年に設立された気候変動対策強化のための国際的なイニシアチブです。このイニシアチブはパリ協定に定められている2050年までに温室効果ガスの排出量を削減し、カーボンニュートラルを達成することを目標としています。Climate Neutral Nowに参加することで企業や団体は自主的に気候変動や気候変動に対するアクションの認識を高めることができます。

目次

Climate Neutral Nowに参加するメリット

企業や団体がClimate Neutral Nowに参加することにはさまざまなメリットがあります。ここではClimate Neutral Nowが公式に発表している「16のベネフィット」をご紹介し、「16のベネフィット」をもとに参加のメリットをご紹介します。

Climate Neutral Nowに参加する「16のベネフィット」

UN Climate Changeは「Climate Neutral Now」に参加することで以下のベネフィットが得られると発表しています。

Climate Neutral  Nowに参加する16のベネフィット

※図
・カーボンフットプリントを把握できる。
・カーボンフットプリントの計算にあたってサポートを得ることができる。
・カーボンフットプリント削減のアドバイスをもらえる。
・価格上昇している資源削減とエネルギーの効率化によってコスト削減が期待できる。
・リーダーシップを発揮できる。
・国連指導のイニシアチブを通して世間に認識される。
・参加者としてCimate Neutral Nowのロゴを使うことができる。
・Climate Neutral Nowのニュースレターやイベントを通じてコミュニティ内での認知度が高まる。
・Climate Neutral Nowのアワードで競争力が高まる。
・リスクと機会を認識できる
・ブランドイメージの向上
・従業員コミュニティと社会的責任の強化
・カーボンニュートラルに向けた整合性
・国や地方政府の自主的・強制的GHG排出量の制限・政策に対する準備
・政府機関からの評価向上

メリット1:環境に配慮した経営の理解が深まる

Climate Neutral Nowに参加する1つ目のメリットは環境に配慮した経営の理解が深まることです。Climate Neutral Nowに参加するとカーボンフットプリントの計算方法の確認や、カーボンフットプリント削減のアドバイスを受けることができます。よって、環境に配慮した経営方法を学ぶことができます。

メリット2:資源価格高騰や災害被害によるコスト上昇の回避

Climate Neutral Nowに参加する2つ目のメリットは資源価格高騰や災害被害によるコスト上昇の回避することができることです。Climate Neutral Nowに参加することで気候変動によるリスクと機会を把握し、災害の被害を想定したり、資源削減、エネルギー効率化をはかることによってコスト削減を可能にします。

メリット3:企業イメージの向上

Climate Neutral Nowに参加する3つ目のメリットは企業イメージの向上です。Climate Neutral Nowの環境保護に基づく経営やClimate Neutral Nowのロゴを使用することによって環境にやさしい企業・環境経営に取り組んでいる企業であることをアピールすることができます。また、Climate Neutral Nowはワールドワイドなイニシアチブなのでグローバルに認知されるようになり、世界的にも良いブランドイメージを与えることができます。

メリット4:ESG投資をする投資家へのアピール

Climate Neutral Nowに参加する3つ目のメリットはESG投資をする投資家へのアピールです。Climate Neutral Nowは国際連合枠組条約(UNFCCC)事務局(UN Climate Change)が運営する国際的な信頼度が高いイニシアチブです。投資家は信頼の高い情報から投資判断を行うため、Climate Neutral Nowに参加しているということはESG投資を行う投資家からの信頼を高めることにつながります。

Climate Neutral Nowの流れ

ここではClimate Neutral Nowの流れを説明します。
Climate Neutral NowにはGold, Silver, Bronzeの3レベルの達成方法があります。この3種類はGHGプロトコルに沿って分けられています。
Gold はscope3(上流から下流までのすべてのサプライチェーンの排出量)まで、Silverはscope2(他社で生産されたエネルギー(電気・熱・蒸気)使用に伴う間接排出量)まで、Bronzeはscope1(自社の燃料使用に伴う直接排出量)までの調査と報告が必要になります。

Climate Neutral Nowの流れ

1 MEASURE測定

Measureの段階ではGHG排出量の測定と主な排出原因の発見を行います。
GoldとSilverの温室効果ガス排出量は第三者機関による検証が必要となります。
UNFCCCでは温室効果ガス排出計算機エクセル版(英語)を無料配布しています。

2 REDUCE 削減

Reduceの段階では、温室効果ガス削減可能性の特定と削減達成のためのアクションの計画と実行を行います。
Gold は2050年までにカーボンニュートラルを達成できるような温室効果ガス削減に対する中間目標と毎年少なくとも5%以上の温室効果ガス排出削減目標を立てる必要があります。SilverはGoldと同様に2050年までにカーボンニュートラルを達成できるような温室効果ガス削減に対する中間目標を立てる必要があります。Bronzeは不完全または削減プランなしの目標設定を行うところとなっています。

3 OFFSET 相殺

Offsetの段階ではReduceで減らすことのできなかった温室効果ガス排出量を開発途上国で行われている各削減プロジェクトから発行されているカーボンクレジットに投資購入することで埋め合わせ(=相殺)を行い、その結果、ネットゼロ(カーボンニュートラル)を達成させます。ここでもGold、Silver、Bronzeの3レベルによって適用範囲が異なります。Goldはscope3まで、Silverはscope2まで、Bronzeはscope1まで削減しきれなかった温室効果ガスをカーボンクレジットで補うことになります。

4 REPORT 報告

Reportの段階では1~3で行った結果の評価と反省を行います。Climate NeutralNowレポートテンプレートに沿ってレポートを作成・報告を行います。一年に一度報告することが必要です。

Climate Neutral Nowへの参加方法

Climate Neutral Nowに参加する方法は以下のとおりです。
UNFCCCのClimate Neutral Nowの誓約書に署名して提出します。
この誓約書を提出した後、一年に一度レポートの提出が求められます。
誓約書提出やレポート提出は英語でおこない、レポート内容は国連が提唱するClimate Neutral Nowガイドライン(手続きと手法)に沿っておこなうことが必須となります。
国連のグローバルリソースパートナーより認められた日本アンバサダーであるECOLOGICAが、Climate Neutral Now取得の手続きと その後のサスティナブルな環境経営のサポートを提供できます。

【ECOLOGICAホームページ】

https://ecologica.co.jp/climate-neutral-solution/

Climate Neutral Now参加企業

2020年12月までに450の企業・団体がClimate Neutral Nowに参加しています。
マイクロソフトやアディダス、国際サッカー連盟(FIFA)など日本でも有名な企業や団体も多く参加しています。日本企業ではソニーやECOLOGICAが参加しています。

まとめ|今後の展開

近年SDGsの高まりで、世界中の企業に対し環境に配慮した経営が求められています。日本におけるClimate Neutral Nowの認知はこれからではありますが、ESG経営が日本でも求められているなか、参加することは他の企業に先駆けて大きなアドバンテージになります。
Climate Neutral Nowに関してご質問がございましたら、Climate Neutral Nowの日本アンバサダーであるECOLOGICAにお気軽にご相談ください。

【ECOLOGICAホームページ】
https://ecologica.co.jp/climate-neutral-solution/

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