FIT制度・FIP制度とは?仕組みや導入の背景と余剰電力の売電方法を解説

FIT制度とは、再生可能エネルギーから生み出した電気を、国が定めた価格で電力会社が買い取ることを義務付ける制度です。一方で、FIP制度とは、FIT制度に加える形で新しくできたものです。これらの動きには、エネルギー資源を海外に依存している現状に歯止めをかけるために、再生可能エネルギーの普及が切迫した課題となっている背景があります。本記事では、余剰電力売買に関する2つの制度に関して定義やメリットを説明し、個人や企業向けにFIT制度満了後、余剰電力の利用方法について、2つの選択肢を紹介します。

目次

FIT制度とFIP制度とは?

FIT制度とFIP制度は、似ているようで導入時期も内容も違う制度です。この章では、2つの制度をそれぞれ解説していきます。

FIT制度とは?

FIT制度についての説明

「FIT制度(Feed-in Tariff)」とは、再生可能エネルギーの固定価格買取制度のことを言います。企業や家庭で再生可能エネルギーから生み出した電気を、国が定めた価格で電力会社が買い取ることを義務付ける制度です。2012年7月1日に「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)」に基づいて始まりました。買取対象となるのは、太陽光、水力、風力、地熱、バイオマスから発電された再生可能エネルギーです。買取価格や期間については国の審議会である調達価格等算定委員会で話し合われた結果から、毎年経済産業大臣によって公表されます。

FIT制度導入の背景

FIT制度が導入された最大の理由として、日本のエネルギー自給率が、ほかの先進国と比べると群を抜いて低いことが挙げられます。その現状を改善させるため、日本政府は「FIT制度」を導入し、再生可能エネルギーでの発電を普及させようとしました。また、このFIT制度は2019年11月以降に、10年間の買取期間を順次満了していくことが定められています。

FIT制度の満了(卒FIT)とは

FIT制度は2019年11月以降、10年間に渡る買取期間を順次満了することが求められています。これはFIT制度が2019年をもって終了するということではなく、住宅用太陽光発電の余剰電力の固定価格での買取期間が10年と決められているからです。FIT制度を満了することを「卒FIT」と呼びます。

卒FITに関しての詳しい説明は、経済産業省資源エネルギー庁の公式ホームページに記載されています。興味のある方はこちらのリンクを参照してください。

>>よくあるご質問 (enecho.meti.go.jp)

FIP制度とは?

「FIP制度(Feed in Premium)」とは、2012年7月に始まったFIT制度に加え、2022年度より新たに加わる制度です。発電事業者が電力取引市場において自由に売買し、そこで得た収入に「FIP価格(あらかじめ定めてある売電収入の基準価格)−参照価格(市場価格に基づいた価格)×売電量」の金額を上乗せする仕組みです。囲みに、FIP価格から参照価格を引いた値を「プレミアム」と言い、発電事業者が売電収入だけでなくプレミアムによる収入も得ることで、投資インセンティブを確保することが可能です。

詳しくはこちらのリンクを参照してください。

>>総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会 中間取りまとめ (enecho.meti.go.jp)

FIT制度・FIP制度のメリット

年々注目度と制度の導入数が上がっているFIT制度やFIP制度には、たくさんのメリットが存在します。本章では、その中の2つを紹介します。

FIT制度・FIP制度のメリット

FIT制度・FIP制度により余剰電力で副収入

FIT制度・FIP制度ともに、家庭や企業で独自に発電した再生可能エネルギーは買い取りの対象となるため、副収入を得ることが可能です。特に一般に普及しているのが、ソーラーパネルを使用した太陽光発電です。そこで得た余剰電気は、「太陽光発電の余剰電力買取制度」に基づき売買をおこなうことができます。

再生可能エネルギーの普及に貢献

再生可能エネルギーでの発電は設備建設や維持のための費用が高く、思うように普及していきませんでした。日本政府はその現状を変えるため、FIT制度とFIP制度の導入を実行しました。

世界における再生可能エネルギーの普及状況に興味のある方は、こちらのリンクを参照してください。

>>再生可能エネルギーが2021年から世界の「新しい通常」に? (netzeronow.jp)

FIT制度満了後の余剰電力は?

FIT制度満了(卒FIT)後の余剰電力には、以下の2つの選択肢があります。

  • 相対・自由契約
  • 自家消費

本章では、この2つの方法について説明していきます。

FIP制度によりプレミアム価格で売電

この方法は、余剰電力を「FIP制度」に基づいて、小売電気事業者と「相対・自由契約」をし、個別に売買する仕組みです。

FIP制度についての詳しい説明は、本記事の1番目の章の「FIP制度とは」にあるので、そちらをご覧ください。

自社自家で余剰電力を貯蓄・消費

「自家消費」は、家庭用蓄電池を購入し、使用できる幅を増やすことが可能です。例えば、昼間に発電を行い電気製品などに使用し、夜は蓄電池に貯めた電力を使用することもできます。また、自家消費した分のCO2削減量をJ-クレジットとして、国が認証することも可能になります。

J-クレジットについて詳しく知りたい方は、こちらのリンクを参照してください。

>>J-クレジット制度とは?導入方法やメリットをわかりやすく解説 (netzeronow.jp)

まとめ|FIT制度・FIP制度を利用して社会貢献を

再生可能エネルギーを普及させ、日本のエネルギー自給率を上げようと始まったFIT制度やFIP制度。脱炭素社会の実現が強く望まれている現代社会においては、これらの制度は無視することができません。この2つの制度を導入することは、社会貢献やCSRの達成にも繋がります。ぜひこの機会に、導入してみるのはいかがでしょうか。

脱炭素社会については、こちらのリンクを参照してください。

>>脱炭素社会とは | 低炭素社会・カーボンニュートラルとの違いを簡単に解説 (netzeronow.jp)

本サイトを運営している株式会社ecologicaは、現在企業の脱炭素化への支援をおこなっています。さらに太陽光発電を中心とした、再生可能エネルギーへの転換もサポートしています。

興味のある方は、こちらのリンクをからご連絡ください。

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