地球サミットとは?採択された5つの条約と宣言と2回のフォローアップ会議を解説

地球サミットとは環境保全と持続可能な開発に焦点を当てた国連会議です。ここ数年よく聞くようになった「持続可能な開発」というテーマは、地球サミットで頻繁に議論されるようになりました。2030年にSDGsが完遂される背景も相まって、地球人として非常に重要な言葉です。本記事では地球サミットの内容と背景、2回のフォローアップ会議を詳しく解説していきます。

目次

地球サミットとは

「地球サミット」とは、1992年6月3日~14日の間にブラジル・リオデジャネイロで開催された、環境保全と持続可能な開発に焦点を当てた国連会議です。正式名称は「環境と開発に関する国際連合会議(UNCED:United Nations Conference on Environment and Development)」ですが、地球サミットと呼ばれることが多いです。

この会議は、当時国連の加盟国だった約180カ国ほぼすべての国が参加したことや、そのうちの116カ国は政府の代表者が参加していたことで大きな話題となりました。

地球サミット開催の背景

国連が創設されてからしばらくは、環境問題についてはあまり話題に上がりませんでした。しかし、1972年にストックホルムで開かれた国連人間環境会議において、初めて環境と開発について大きく取り上げられました。この会議のあとに設立されたのが国連環境計画(United Nations Environment Programme:UNEP)です。これは環境保全に関わる問題の指導的役割を担っています。

1973年には「スーダン・サヘル事務所(United Nations Sudano-Sahelian Office:UNSO)が設置され、世界の砂漠化(主にアフリカの国々)に対処する活動が発足しました。

1980年代には、各国でさまざまな環境問題について議論する場が増えました。このように、1972年の国連環境会議を皮切りに、世界のあらゆる環境問題について各国が話し合いをおこなっていることが、環境問題に対する世界の危機感が高まってきたことを表しています。

1992年におこなわれた地球サミットは、これまでにない数の国が参加した、歴史に残る大きな環境会議でした。

参考:持続可能な開発 (unic.or.jp)

地球サミットがわかる「伝説のスピーチ」

地球サミットで披露された12歳のカナダ人、セヴァン=カリス・スズキさんという少女のスピーチが話題を呼びました。彼女のスピーチは6分に渡り、その内容は「未来に生きる子どもたちのためにたたかう」というものでした。彼女はスピーチの中で「If you don’t know how to fix it. Please stop breaking it.(どうやって直すかわからないものを、壊し続けるのはやめてください)」という印象的な言葉を残しています。地球の悲鳴に気付き、皆が協力して行動を起こしていくことの大切さを、彼女は幼いながらに世界の代表者を相手に訴えかけました。

スピーチ全文は、こちらのリンクから観ることができます。

>>子どもたちの声に耳を傾けましょう -「国連環境開発会議」(地球サミット)におけるセヴァーン・スズキさん(カナダ)によるスピーチ (YouTube)

地球サミットで採択された5つの条約と宣言

地球サミットでは、「環境と開発に関するリオ宣言」「気候変動枠組条約」「生物多様性条約」「森林原則声明」「アジェンダ21」の5つの条約・宣言が採択されました。本章では、これら5つについて解説していきます。

地球サミットで採択された5つの条約と宣言

環境と開発に関するリオ宣言

「環境と開発に関するリオ宣言(以下リオ宣言)」は、1972年におこなわれた国連人間環境会議(UNEP:ストックホルム会議)にて採択された、ストックホルム宣言を発展させていくことを目的として導入されました。持続可能な開発のため、グローバルなパートナーシップを構築していくことを目指しています。

リオ宣言には27項目の原則が記されていますが、それらを確実に実行させるために作られたのが、以下の「気候変動枠組条約」「生物多様性条約」「森林原則声明」「アジェンダ21」の4つです。

リオ宣言の全文は、こちらで確認できます。

>>環境と開発に関するリオ宣言 (env.go.jp)

「環境と開発に関するリオ宣言」については、こちらを参照してください。

>>環境と開発に関するリオ宣言とは?アジェンダ21やリオ+20との関係性を解説 (netzeronow.jp)

気候変動枠組条約

「気候変動枠組条約(UNFCCC)」は、気候変動に歯止めをかけるため、温室効果ガス削減のための国際的な枠組みを作りました。この条約をもとに1995年から毎年COP(Conference of Parties:締結国会議)がおこなわれています。1997年のCOP3では京都議定書が、2015年のCOP21ではパリ協定が締結されました。

「京都議定書」については、こちらこちらを参照してください。

>>京都議定書とは?意義と目標、達成状況、パリ協定との違い (netzeronow.jp)

「パリ協定」については、こちらこちらを参照してください。

>>パリ協定 とは?脱炭素社会の実現に向けた目標と京都議定書との違い (netzeronow.jp)

生物多様性条約

「生物多様性条約」は、生物多様性の保全や遺伝子資源の保護を目的に作られました。国連人間環境会議の最中に、日本を含む168カ国の署名が集まりました。

森林原則声明

グローバルな森林関係の合意は、この「森林原則声明」が初めてです。今ある森林の保護や育成を目的に掲げています。初めは気候変動枠組条約や生物多様性条約と同じように「条約」という形での締結の予定でしたが、発展途上国らの反対により、「宣言」という形で発表されました。

アジェンダ21

「アジェンダ21」という名前には、「21世紀に向けての行動計画」という意味が込められています。同時期に採択されたリオ宣言を実践に移すため、アジェンダ21が作られました。森林や有害物質の管理、また砂漠化など、地球上のさまざまな問題を解決するために行動を起こし、持続可能な社会が実現することを目標としています。

「アジェンダ21」については、こちらを参照してください。

>>アジェンダ21とは?持続可能な開発のための目標と行動計画を解説 (netzeronow.jp)

地球サミットのフォローアップ会議

1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された「地球サミット」のフォローアップとして、2つの会議がおこなわれました。本章では、それら2つの会議について説明していきます。

リオ+10とリオ+20についての説明

持続可能な開発に関する世界首脳会議(リオ+10)

「持続可能な開発に関する世界首脳会議」は、地球サミット開催の10年後の2002年に、同じくリオデジャネイロで開催されたフォローアップ会議です。地球サミットからちょうど10年なため、「リオ+10(リオプラステン)」と呼ばれています。場所は南アフリカ共和国のヨハネスブルグでおこなわれました。アジェンダ21の進行状況の確認や内容の見直しに加え、次なる取り組みへの国際的同意を示しました。

持続可能な開発に関する国連会議(リオ+20)

「持続可能な開発に関する国連会議」は、地球サミットから20年後の2012年にリオデジャネイロで開催されたため、「リオ+20」と呼ばれています。過去20年間の世界状況の変化を確認しながら、各国の代表者が話し合いがおこなわれました。

参考:環境と開発に関するリオ宣言とは?アジェンダ21やリオ+20との関係性を解説 (netzeronow.jp)

これからも続く地球サミット

1992年の地球サミットは、前例のない規模でおこなわれ、記録に残る環境会議となりました。地球サミットの前から世界の環境問題に対する意識は少しずつ高まっており、地球サミットをきっかけにパリ協定やアジェンダ21など、さまざまな環境に対する条約や宣言が採決されました。

このように、各国が地球温暖化について責任を持ち、各々が対策をおこなっています。持続可能な社会を築き上げていくためには、企業単位や個人単位での取り組みも強く望まれています。環境問題について常に興味を持ち、できることから始めてみてください。

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