電力購入契約(PPA)とは?4つの種類とメリット・デメリットから注意点までを解説

bannar

「電力購入契約(PPA)」とは、Power Purchase Agreementの頭文字を取った略称であり、発電事業者(および小売電気事業者)と電力の使用者との間で行われる、主に再生可能エネルギーを発電するための電力契約のことを指します。
近年、SDGsや脱炭素社会実現に向けて再生可能エネルギーの普及が進んでいることから、「電力購入契約(PPA)」やその売買システムである「PPAモデル」を耳にするようになりました。

本記事では電力購入契約(PPA)のメリット・デメリット、そして契約を結ぶにあたっての注意点を解説していきます。

目次

電力購入契約(PPA)の種類

電力購入契約(PPA)にはいくつかの種類があります。

コーポレート電力購入契約(PPA)

「コーポレート電力購入契約(PPA)」とは、自治体や企業などの法人が発電事業者および小売電気事業者と、再生可能エネルギー電力(以下再エネ電力)の調達を長期にわたって契約する仕組みです。一般的に10~20年を目安に購入契約を結びます。コーポレート電力購入契約(PPA)はさらに3つのシステムに分けることができます。

オンサイト電力購入契約(PPA)

「オンサイト電力購入契約(PPA)」とは、購入者側が敷地内の空いたスペースや屋根を提供して事業者が発電を行い、得られた電力を販売するものです。敷地は自分で用意する自給自足的な購入契約で、比較的日本で普及しているスタイルになります。
皆さんも屋根の上にソーラーパネルを設置した家を見たことがあるかと思いますが、そのような家では「オンサイト電力購入契約(PPA)」を結んでいるということです。

オフサイト電力購入契約(PPA)

「オフサイト電力購入契約(PPA)」とは、オンサイトPPAとは真逆のスタイルで、自分の敷地から遠くに設置された発電設備から公共の送配電線を通って使用者のもとに届くものです。自宅に太陽光パネルを設置するのではなく、田舎でよく見かける、より多く発電できる太陽光発電施設から電力を購入するということになります。
大量の電力を必要とする企業にとっては、オンサイト電力購入契約よりもこちらの方がコストを抑えられます。

バーチャル電力購入契約(PPA)

「バーチャル電力購入契約(PPA)」とは、電力の小売りに規制がかかっている地域でも遠隔地で発電された電力を送ることができる、という仕組みです。これを活用すると、発電コストの低い地域を選ぶことにより長期的な電力購入コストを抑えることが可能となります。

PPAモデルのメリット

PPAモデルとは、電力購入契約の1つの形態であり、近年日本において注目を集めています。特徴としては、

  • 太陽光発電設備の設置・運営費をすべてPPA事業者が負担する
  • 発電後の電気を購入者自身が買い取り、事業者にその使用料を支払う

という2点が挙げられます。

本章では、PPAモデルのメリットを7つ紹介します。

PPAモデルのメリット

再エネ賦課金を抑えられる

太陽光発電から発電された電気を自家消費する場合は「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」の出費を抑えることができます。電力会社を介して電力を購入すると再エネ賦課金という費用がかかってしまいます。しかし自身の家・会社で発電した電力を自家消費するときは再エネ賦課金の支払いが不要になるため、コストを抑えることに繋がります。

FITに依存せず再エネを売買可能に

発電事業者(もしくは小売電気事業者)としては、需要家と長期期間における電力購入契約をおこなうことで、FIT制度への依存を防ぐことができます。依存しないことによって、新たな再エネ発電事業に投資することも可能になります。

※FIT制度とは

FIT制度とは、再生可能エネルギーの固定価格買取制度のことであり、家庭や企業が独自に発電した再生可能エネルギー由来の電力を、国によってあらかじめ定められた価格で電力業社が買い取るという制度です。

FIT終了(卒FIT)の影響を受けない

FIT制度は2019年11月以降に、10年間における買取期間を順次満了していくことが決まっています(卒FIT)。電力購入契約(PPA)をおこなうことで、卒FITの影響を受けず、安定して再エネ事業を進めていくことが可能です。

脱炭素社会やSDGsに貢献

需要家としては、PPAモデルを活用し、再生可能エネルギー電力の調達・使用に移行することで、脱炭素社会やSDGs活動にも貢献することができます。CO2削減が広く求められている現社会では、こういった仕組みを活用することが、企業にも家庭にも強く望まれるようになりました。

契約期間中は電力コストが固定される

系統からの電力料金やGHGプロトコル・スコープ2のオフセットで試用されるJ-クレジット、非化石証書、I-RECなどは今後も金額は高騰していくと予測される中、PPAモデルは契約期間の電気料金が固定されるという利点があります。

資産とせず経費として計上することが可能

自社保有やリースの場合はB/S計上がオンバランスとなるが、PPAではオフバランスにできる点は企業にとって大きい。

契約期間後は所有権移転可能

PPA期間が満了した場合、多くの契約で所有権移転が無償でされます。

電力購入契約(PPA)のデメリット

本章では、電力購入契約(PPA)のデメリットである、2つのことを紹介します。

電力購入契約のデメリット

長期的な契約が一般的

電力購入契約の内容にもよるものの、多くの場合が10年以上の長期契約になります。需要家の建物の屋根に太陽光発電設備が設置されていても設備自体は事業者の所有物のため、契約期間途中の契約破棄や処分はできません。ただし、契約期間途中段階での設備購入など、オプション付きの契約などの場合もあります。

契約期間満了後の管理費は自己(社)負担

契約が終了したあとの設備の管理は需要家側に任せられています。期間中の修理や点検は事業者がおこないますが、契約延長などをおこなわない場合、終了後は需要家側ででおこなうことが求められてきます。

電力購入契約(PPA)の注意点

電力購入契約(PPA)をおこなうにあたっての注意点を3つ紹介します。

契約・譲渡条件の確認を

電力購入契約(PPA)は長期の契約になるため、事前に契約内容や譲渡条件をしっかりと確認しましょう。

契約期間満了後の管理費の確認を

契約期間が終わると、設備を事業者から需要家に譲渡されます。今まで事業者に渡してきた電力分の電気料金の支払いがなくなるため利益は高くなりますが、発電装置の管理も任されるため、管理にかかる費用の確認が必要です。

太陽光発電システムの処分や設備交換が不可能

設備自体は自分の所有地にあるものの、設備の所有権は事業者にあるため、契約期間中は勝手に設備に手を加えることはできません。

まとめ|電力購入契約(PPA)を検討しよう

加速する地球温暖化を止めるべく、世界中で脱炭素社会への移行が進められており、日本も遅れをとるまいとさまざまな政策がおこなわれるようになりました。本記事で紹介した電力購入契約(PPA)もその1つです。CO2を削減するためには、再生可能エネルギーへの転換は欠かせません。PPAモデルに取り組み、脱炭素化を実現させていきましょう。

また、電力購入契約(PPA)は社会貢献やCSV(Creating Shared Value:本業での社会貢献)にも繋がります。持続的な企業を目指してくためにも、取り組みをおこなっていきましょう。

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