モリソン首相、オーストラリアの気候変動対策に関する実績を擁護
2021.10.08
オーストラリアのスコット・モリソン首相は、各国首脳による気候変動対策会議に先立ち、アメリカのジョー・バイデン大統領と会談し、オーストラリアは排出量削減に向けて十分な努力をしていると主張しました。バイデン氏もまた、両国は気候変動を含む課題に取り組むために一歩一歩前進していると述べました。
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オーストラリアの気候変動対策に対する世界的な圧力
オーストラリアは、排出量削減目標を更新し、2050年までに排出量をゼロにすることを約束するよう、世界的な圧力を受けています。特にアメリカは、オーストラリアに対し、2030年までに2005年比で26〜28%の排出量を削減するという現在の目標を上回る野心を持つよう、公的に求めています。
オーストラリアでは、気候変動対策をめぐって、連立政権内でも深い溝があります。不十分な対策がオーストラリアの対外貿易にもリスクをもたらすとの懸念の高まりによって、進展が妨げられているためです。
排出量ゼロに向けた計画への取り組み
モリソン首相は、11月にグラスゴーで開催される国連会議に向けて、オーストラリアが気候変動に関する公約を更新することを示唆しました。「私たちは、将来にわたって排出量をゼロにしていくための計画に引き続き取り組んでいきます。オーストラリアでは、何かを約束するだけでは十分ではありません。それを達成するための計画が必要なのです」と述べています。
アメリカの援助拡大へ
また、これとは別に、バイデン大統領は国連総会で、気候変動に関して世界は急速に「後戻りできない状況」に近づいていると述べ、アメリカの援助を拡大することを約束しました。バイデン大統領は「私たちは変曲点にあり、物事は変わりつつあります。私たちは変化を把握してそれに対処するか、それとも私たち全員が取り残されてしまうかのどちらかです」と語っています。