マンションに太陽光発電を導入する5つのメリットとは?設置方法とデメリットも紹介

bannar

環境への配慮や意識が高まる昨今、マンションに太陽光発電を導入したいと考えるオーナーが増えてきています。マンションに太陽光発電設備を導入することで、屋根や屋上の余剰スペースを有効活用でき、また発電した電力を共有部の電力源にする、もしくは売電するなど、さまざまなメリットがあります。本記事では太陽光発電をマンションに設置する方法を、マンションの形態(賃貸・分譲・新築)に分けて説明し、またメリット・デメリットを解説していきます。

目次

マンションの太陽光発電を活用する4つの方法

マンションにおいて太陽光発電を活用する方法は、以下の4つが挙げられます。

自宅での電力消費|余剰電力の売電

「自家消費」とは、文字通り自身で発電した電気を自分のマンション内で使用することです。電気代の節約となる上、余った電気を売ることで売電収入にもなり、もともとの電気料金よりもコスト面での負担が軽くなります。

蓄電池を導入し非常用電源にする

蓄電池を購入し、設置することで夜間や災害時の際に電気を使用することが可能です。日中の太陽光によって発電された電気を溜め、もしものときのために蓄電することは、マンションのオーナーにとっては顧客への大きなアピールポイントとなります。

入居者あるいは共用部で使う

発電した電気を入居者が使用する、という方法があります。これにより入居者の電気代の負担の軽減や、余った電気を入居者自身が売ることで、収益を得ることも可能になります。

また、発電した電気をエントランスや廊下の共用部で使用することにより、管理費・共益費などの負担を軽減させることに繋がります。

マンションで太陽光発電を設置する方法

マンションで太陽光発電を設置する方法は、マンションのタイプによって異なります。

賃貸マンション

賃貸マンションの場合、後付け設置という形で、オーナーが独断で設置できます。しかしトラブルを未然に防ぐため、入居者全員の承諾を得ることが必要です。

前述の通り、建物や敷地の所有者であるオーナーが設置を希望した場合は自身の判断に委ねられます。しかし、居住者が希望した場合は、共有部分・専有部分関係なくオーナーの許可が必要となります。

分譲マンション

分譲マンションの場合、後付け設置という形で設置できます。分譲マンションには個人が所有している場所と、入居者全員が所有している場所があるため、管理組合の集会決議によって決めなければいけません。また、分譲マンションの場合12~15年に1度大規模修繕をおこなう必要があるため、そのタイミングで太陽光発電を設置するマンションが増えています。

新築マンション

新築マンションの場合、建設時に新しく設置する、という形で設置できます。既存のマンションとは違い新築マンションは入居者の許可が必要でないため、設置のハードルは格段と低くなります。

マンションで太陽光発電を導入するメリット

マンションに太陽光発電を導入することには、多くのメリットが存在します。

マンションの屋根や屋上を有効に活用できる

多くのマンションは屋根や屋上が開放されておらず、広いスペースを無駄にしてしまっている場合がほとんどです。戸建て住宅に比べ大きなスペースがあり、日当たりが良いマンションの屋根や屋上は太陽光発電の設置に適しています。また長時間日差しが当たることで起こる劣化や発熱を、ソーラーパネルによって防ぐこともできます。

共有部分の電気代軽減になる

マンションの共用部分では24時間照明や空調設備が稼働している場合が多く、かなりのランニングコストがかかります。太陽光発電を設置し、共用部分の消費電力をカバーすることで、このランニングコストを軽減させることが可能になります。

余剰電力で売電収益が得られる

太陽光発電で発電した電気が余った場合、FIT(固定価格買取制度)の認定を受けると電力会社に売ることができます。

価格は以下の通りです。

画像引用:買取価格・期間等|固定価格買取制度|なっとく!再生可能エネルギー (enecho.meti.go.jp)

マンションに環境配慮の付加価値が付く

太陽光発電を導入しているマンションは一般的に「ソーラーマンション」と呼ばれ、環境に配慮していることをPRできます。そして省エネマンションは、一般的なマンションに比べ光熱費が削減されるため、入居率の向上が期待できます。

停電時の非常用電源として活用できる

太陽光発電で発電された電気は、「非常用電源」として活用できます。蓄電池を設置し、災害や大規模な停電が起こったときのために電気をためるという便利な活用方法です。太陽光発電のみの電力でマンション内すべての使用電力をカバーすることは難しいですが、居住者に必要最低限の生活を提供できます。

マンションで太陽光発電を導入するデメリット

前章においてマンションで太陽光発電を導入するにはたくさんのメリットがあることを説明しましたが、デメリットも存在します。

入居者からの同意が必要

新築マンションに太陽光発電を設置する場合はオーナーの独断でできますが、既存のマンションに新しく設置する場合は、トラブルを防ぐため入居者からの同意を得るのが一般的です。分譲マンションの共用部分への設置は、管理組合の集会決議で話し合うことが法律で定められているため、採決まで時間がかかるケースもあります。

全入居者に電力を供給できない可能性がある

一般的に太陽光発電の発電量はソーラーパネルの枚数に比例します。そのため、マンションの広さや居住者の数が多いほど、たくさんのソーラーパネルを設置しなければいけません。太陽光発電を導入する際には、建物の状態や発電の規模感など、専門家を交えて発電シュミレーションをおこなう必要があります。

緊急避難経路を考慮する必要がある

屋根や屋上ではなくバルコニーやベランダに太陽光発電を設置する場合は、緊急避難経路を妨げることがないよう、十分に注意して設置する必要があります。また、付け方を間違えたり、定期点検を怠ったりすると火災の原因にもなります。必ず信頼できる業者や専門家と相談して設置を決めましょう。

初期費用・保守運用費用がかかる

産業用も家庭用も、太陽光発電は初期費用が高額になりやすいのも課題のひとつです。無料見積もりや診断が可能な太陽光発電業者への相談を、積極的に活用していきましょう。

また、発電設備は長い期間、風雨にさらされるため、劣化や故障が起きる場合もあります。そういったことを未然に防ぐため、定期的に点検やメンテナンスをおこなう必要があります。

追加工事が発生する可能性がある

マンションの形や設置場所によっては追加工事が必要になる場合があります。見積もりより多くの支出になる場合もあるため、想定費用は余裕をもっておくことが大切です。

まとめ|マンションで太陽光発電を検討しよう

世界中の企業が環境経営をおこなっている中、家庭単位でも環境に配慮した行動を意識する人が増えています。マンションにおける太陽光発電の設置も、その行動の中の1つです。近い将来への投資だと考え、自身のマンションへ導入する方が増えています。この機会に、太陽光発電の導入を考えてみてください。

この記事をSNSでシェア
目次
閉じる